NYアートリポートVol.12
JOSH SMITH
数年前に東京のHIROMI YOSHII GALLERYで初めてJOSH SMITHの作品を見たがその時はキャンバスに何かを描いた後にわざと白く塗りつぶしたという不思議な作品だった。白いキャンバスが飾られたギャラリーは少し異様な光景でもあったがこれを作品としてよしとする背景には彼のペインティングへの実験的で挑戦的な哲学があったのだった。その後、アートフェアや名だたる財団のミユージアムなどで彼の作品を目にする機会も増えたが独特の色と線でヤシの木や彼自身の名前を描くという試みからは白いキャンバスと同様の制作哲学を感じ取れるような気がした。今回、今一番勢いのあるギャラリーであるDAVID ZWIRNERが彼をレプリゼントしたと聞いてついに彼は押しも押されぬアーティストとして大成功の道にたどり着いたのだと思った。幸いにもその最初のソロエキシビションをニューヨークで見ることができたが悪魔や死神、鳥のような不思議な生き物などを鮮烈な色彩で描いた作品は素晴らしかった。
彼自身の名前を描いた作品。彼は同じテーマを繰り返し描く。
死神のような不思議な人物の絵も沢山のシリーズで描かれる。
別の死神。色彩や線の面白さなど類稀な才能を感じる。
悪魔の絵のシリーズ。古びた道路のコーンがオブジェとして並ぶ。
悪魔のシリーズ。ハートに囲まれてなんかとても可愛い感じだ。
広いギャラリー内に死神のシリーズが展示されている。
死神シリーズにクモのような不思議な生き物の絵もあった。
ヤシの木のシリーズもとても有名で沢山のバージョンがある。
鳥のような奇妙な生き物の絵のシリーズが壁面に並ぶ展示。
鳥にも見えるし亀のようでもあるし一体どんな生物なのか。
色のセンスが本当にすごいとしか言いようがない迫力である。