測られた区体

菅木志雄の個展

六本木の小山登美夫ギャラリーにて菅木志雄の個展「測られた区体」が7月20日まで開催されている。1960年代から70年代にかけて起きた芸術運動「もの派」の主要メンバーであった菅木志雄は「もの派」への再評価が著しい近年において注目を集める作家の一人である。1968年の最初の個展以来国内外で開催した展覧会は400を超えるというベテラン作家だがその作品は色褪せることはなく常に自由で敏感な感覚によって生み出される。板や角材、木の枝や小石、セメントブロックや紐など様々なものを使って生み出される立体作品はそれぞれが挑戦的であるとともに独自の美の意識が感じられる。年老いてもなお勢力的に作品を作り発表し続ける菅木志雄の新作を見る絶好の機会となっている。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20190705134149j:plain

流木のアレンジと黒い線の交わりがリズミカルだ。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20190705134220j:plain

木の枠組みをよく使うが様々な試みで作品化される。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20190705134255j:plain

中央に重なる木片には色彩を施しているものも混ざっている。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20190705134340j:plain

極限までシンプルな組み合わせは余白を際立たせるようだ。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20190705134425j:plain

ランダムに並べられたような木片が面白い。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20190705134458j:plain

木枠の秩序と白い紙のリズムが不協和音を呼ぶようだ。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20190705134605j:plain

様々な方向に突き出た木のかけらが独特のバランスを生む。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20190705134710j:plain

白い背景に貼り付けられた小石とそれを繋ぐ小枝のバランス。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20190705134806j:plain

ギャラリー内には壁面以外にインスタレーションもある。