香港アートレポートVol.10

GAGOSIAN GALLERY

香港アートレポートも今回で終わりだが最後にご紹介するのは世界一のギャラリーGAGOSIAN GALLERYである。1970年代80年代のニューヨークのアートシーンを盛り上げたリオ・キャステリやトニー・シャファラッジなどのギャラリスト達の次世代として90年代にソーホーでギャラリーをオープンさせたラリー・ガゴジアン氏はアートシーンがソーホー地区からチェルシー地区に移動し始めた90年代半ばにはニューヨークでナンバー1のギャラリーに成長しいた。ピカソからアンディー・ウォーホル、サイ・トゥオンブリーなどの有力アーティストを始めとして90年代後半から2000年以降にはリチャード・プリンスやダミアン・ハースト、ジェフ・クーンズ、村上隆などの現代アートバブルの主役となる作家をガンガン売りまくって世界一のギャラリーの地位を確固たるものにしたギャラリーだ。もうこのギャラリーに所属していない良い作家はいないというほどに全ての作家を抑えている凄いギャラリーでニューヨークにはアップタウンとチェルシーにギャラリーがあるほかビバリーヒルズやサンフランシスコ、ローマ、パリ、イタリア、香港と世界中にギャラリースペースを持っている。今回の香港ではなんとセザンヌとモランディとサンユウの3人展(全て非売品)を開催していてこれはもう美術館レベルを超える凄い企画展だった。アートビジネスという巨大産業の頂点に君臨するガゴジアン、今後も大注目のギャラリーである。

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印象派の父、ポール・セザンヌによる静物画。美しい。

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生涯に渡り同じような静物画を描き続けたジョルジョ・モランディ。

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実は知らなかった画家。サンユウは中国系の画家だという。

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見るという行為に固執した画家セザンヌらしい考察的な画面。

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モランディの素朴な静物画の中に真の安らぎや美を見いだす人は多い。

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素晴らしい色の美しさ。サンユウを知らなかったのは恥ずかしい。

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この絵は以前日本にあって売りに出ていた。1億円以上だったと思う。

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イタリアが誇る画家モランディの人気は高くフェアにもあった。

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セザンヌという感じの絵だ。いかにも代表作らしい絵には価値がある。