NY ARTリポートVol.9
様々なギャラリー8
PACEギャラリーは世界中にギャラリーを展開するGAGOSIANなどと並ぶ大物ギャラリーである。ニューヨークはもちろんロンドンやジュネーブ、香港やソウル、北京にも進出しているほか、アメリカのIT産業の拠点であるカリフォルニアのパロアルトにもギャラリーをオープンさせたことでも話題になった。まさに世界規模で運営されるこのギャラリーでは日本の奈良美智のような現代アートの作家はもちろんだがいわゆる巨匠と呼ばれるアレキサンダー・カルダーやウィリアム・デ・クーニング、ロバート・ラウシェンバーグ、イサム・ノグチ、パブロ・ピカソなどの錚々たる作家も扱っている。今回はKiki SmithとADOLPH GOTTLIEBの展覧会をしていたがいずれも素晴らしい展示だった。大物ギャラリーの一人勝ち時代なんて話も耳にするけど確かにこのスケールに立ち向かうのは並大抵ではない。PACEはプリント専門のギャラリーも持っていて素晴らしい作品のエディションをたくさん扱っていて買うことができるのも素晴らしい。
Kiki Smithの展示。巨大なブロンズ作品がギャラリーの真ん中に。
女性作家のKiki Smithは身体的な何かを感じさせる作品が多い。
うずくまる人のブロンズ作品。レリーフのように作られている。
タンポポのプリント作品。花などをモチーフにすることも多い。
崖に木が生えた風景?箱庭のような大きなブロンズ作品だ。
アメリカンイーグルだろうか、シンボリックな作品である。
ADOLPH GOTTLIEBは1900年代に活躍したアメリカ抽象表現の作家だ。
時代を感じる大胆な構図と色使いの抽象表現の作品である。
まるでミュージアムのような広さのギャラリースペース。
一筆で描いたような勢いのある画面は緊迫感と迫力がある。
アメリカの抽象表現が世界を駆け巡った時代だったと思う。
ブルーとグリーン、そしてブラウンが絶妙な色合いで重なる。