二人のカラリストの出会い

気の利いた趣向

330日までGINZA6の6階にある蔦屋書店に併設されたギャラリーTHE CLUBにて「An Encounter of Two Colorists」二人のカラリストの出会い展が開催されている。二人のカラリストとはDavid Hockneyと福田平八郎のことであるが共に優れた色彩感覚を持ち合わせた二人の作家とはいえイギリス人作家と日本画家の作品を同じ空間で共演させる2人展を開催するとは気の利いた趣向の企画展である。イギリスを代表する画家であるデイヴィッド・ホックニーは1971年に京都で福田の作品を見て感動しテート・ギャラリーで展覧会を開きたいとまで話していたという。その後にホックニーが描いた「ウェザーシリーズ」には雪や雨、そして水の表現に福田の影響を見て取れるという。時代や国、表現手法を超えて影響を受けたホックニーの作品を福田の作品と対比させながら見るのも面白いものである。

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アイパッドを使って描かれたホックニーによる近年の作品。

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ヨセミテシリーズはヨセミテ公園の風景を描いたシリーズだ。

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アイパッドという新しい手法で描いてもホックニーらしい絵になる。

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福田平八郎は日常の生活の中の情景を丁寧に描いた作家だ。

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さらりと描かれているようで色彩や構図など非常に緻密である。

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大胆に簡略化された水の表現は福田の得意とするところだ。