Biomatrix

名和晃平の展覧会

谷中にあるSCAI THE BATHHOUSEギャラリーにて名和晃平の展覧会「Biomatrix」が10月10日から128日まで開催されている。デジタル画像の「Pixcel」と生物の最小単位である「Cell」を掛け合わせた独自の概念「PixCell」をもとに見たことのないような様々な表皮のイメージを作品化してきた名和晃平だがそれは作品であり現象のようでもある。今回も中心作品に液体を作品化したLIQUIDシリーズの新作を据えたがこの作品は変化し続ける彫刻とでもいう感じだ。シリコーンオイル、金属粉、顔料などを組み合わせた液状素材を使用し液面に気泡を作り出す装置で巨大な動き続ける作品を誕生させているがそこには重力や物理の普遍的な法則が関わる。火山噴火のマグマや鍾乳洞など自然が作り出す驚くべき現象を連想させるこの試みは鑑賞者に静かに迫り来るような迫力がある。

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輝く液状化の作品はゆっくりと噴出物を吐き出しつつ変化する。

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いくつものボディーが合体したような不思議なオブジェ。

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苔とか鍾乳洞みたいな自然の造形物を思わせる作品。

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オレンジ色がビビッドでとてもインパクトのある作品だ。