Les Nympheas

モネの「睡蓮」

外苑前にあるギャラリーEUKARYOTEのて7月6日から8月5日まで香月恵介の個展「Les Nympheas」が開催されている。「Les Nympheas」とはフランス語の「睡蓮」のことだがそう聞いて連想するのは印象派の巨匠モネの有名な絵画である。そう考えながらこの展覧会の絵画を見てみるとアクリル絵の具の細かい粒をびっしりと並べて描かれた画面にモネの睡蓮が現れるから面白い。点描画のごとき手法でアクリル絵の具の粒を並べた先に見事な睡蓮の池が現れるのはまるで魔法のような感覚だが、これは緻密に計算された作家の意図である。また現代のテレビ画面のディスプレイを構成するRGBのようにも見えて印象派の絵画と現代のディスプレイが重なって見えて来るのも興味深い。写真に撮るとはっきりと絵の全体像が浮かび上がるのだがギャラリーで実際に肉眼で見ると最初はよくわからないのも不思議なので是非ギャラリーに足を運んでみていただきたい作品である。

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アクリルの絵の具の粒の構成で画面にモネの睡蓮が浮かび上がる。

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深みのある色合いが魅力的だが肉眼では絵の全体像が分かりにくい。

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どう描いているのか分からないが非常にユニークな手法である。