絵画の展覧会
様々な手法
6月30日から8月10日まで白金にある児玉画廊にてシリーズ化されたグループ展「ignor your perspective 41」が開催されている。毎回テーマを設けて続けられてきたこのグループ展だが今回のテーマは「intention of technique」である。絵画制作の上で作家たちが編み出す様々な手法とその裏にある独自の狙いや表現の試みといった部分にフォーカスを当てたグループ展となっている。今回は太中ゆうき、岡崎未来、杉本圭助、宮崎光男の4名の作家たちがそれぞれに異なった手法で描いた絵画作品を展示している。絵画作品が好きな自分としては大変に興味深い展覧会だが絵画においてのテクニックというのは作家たちが作り出した独自の制作手段であるが、そこには手法や技法やそれに使う素材などへのこだわりが詰まっている。そういったテクニックが特異な表現を可能にすることもあるのでテクニックという側面から作品を見てみるのも面白いと思う。何を描くのかということと同じくらいにどうやって描くのかとは重要なテーマであり今回のグループ展はそこにフォーカスすることで作家たちの表現の源泉に迫るというユニークな試みの展覧会だと思う。
宮崎光男の小さな作品。小さいがパワーは十分の魅力的な作品だ。
こちらは同じ宮崎光男の大きな作品。150号くらいあるか。迫力!
よく見ると繊維を使って線を表現している岡崎未来の作品。
独特な存在感がある太中ゆうきの作品。絵の具の深みがいい。
杉本圭助の作品。絵の具の下に糸を入れてあとで引き抜くことで線が生まれる。