Secret garden

新しい日本画

僕もディレクションに携わっている南青山にあるアートサロン「セーヌ」にて日本画大竹寛子さんの個展”Secret garden”秘密の花園に咲く花の香り」が5月19日から6月16日まで開催中だ。東京藝術大学/大学院において日本画の博士号まで取得した経歴の大竹さんだが日本画家というよりも日本画という伝統的な手法で現代アートを制作している作家と説明した方がいいのかもしれない。彼女の絵は新しい日本画として斬新だが絵画制作以外にもライブパフォーマンスやファッションやインテリアブランドとのコラボレーションなど幅広い活動をしていて常に挑戦を続ける意欲的な作家と言える。今回は「セーヌ」での個展のために花をテーマに据えた作品を描き下ろしてくださったが、金箔や銀箔を使って顔料をニカワと混ぜて描くという日本画の伝統技法を用いつつもその表現は新しく日本画の持つ可能性を広げるような素晴らしい作品になっている。普段はアポイント制だが木曜日のみパブリックデーということでスペースが解放されているので興味のある方は是非足を運んでいただきたいと思う。

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銀箔の上に彩色された花は輝くような美しさを放つ。

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日本画の持つ様々な可能性を用いて新しい絵画を作り上げる。

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アートサロン「セーヌ」の内観。中央にはゆったりとしたソファ。

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秘密の花園の花は匂い立つような妖艶さで迫ってくる。

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日本画の伝統的な素材である顔料の青色がとても鮮烈である。

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花園に飛び交う沢山の蝶が丹念に描かれていた。