巡りゆく日々

形容しがたい空気感

銀座のCHANELにあるCHANEL NEXUS HALLにて5月4日までSarah Moonの写真展「巡りゆく日々」が開催されている。30年以上にわたり第一線で活躍してきたサラ・ムーンは女性はもちろん動物や自然風景などを独特の写真作品として撮影し続けてきた。80年代のファッション誌などで彼女の写真を見ることが多かったがボワーンとしたような形容しがたい空気感が印象的で一体どうしたらこんな美しい写真が撮れるのかと思った覚えがある。

 

独自の表現

サラ・ムーンの写真は絵画主義的などと例える人もいるようだが確かにその幻想的で奥深いイメージの力強さと絵画のような画面構成はファッション写真を撮っていた頃から独特の世界観で迫ってくる雰囲気があった。1960年代にモデルとして活躍した後、70年代からファションや広告の写真を始めて1985年に作家としての作品制作を始めたというがその10年後には「パリ写真大賞」を受賞するまでになった。その後も数々の賞を受賞したり写真集も出版してきたサラ・ムーンは映像制作にも意欲的で数多くの作品を残している。その奥深く、詩的で、鮮烈な力を放つ写真は印象的で是非見て欲しい展覧会だと思う。

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女性の曲線美を美しく捉え表現することに卓越した力を持つ。

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80年代のファッション雑誌でサラ・ムーンの写真は衝撃的だった。

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何気ない風景も深く美しく捉える視点を持った写真家だ。

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時にはドキッとするような美しい女性の写真を撮ると思う。

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撮影の仕方やプリントの焼き方など彼女なりのこだわりがある。

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ネガティブイメジのような不思議なエフェクトの作品。

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女性の姿が撮られているだけなのに奥深くパワフルだ。

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真っ白の壁の会場にはたくさんの人が訪れていた。