PEEKABOO

五木田智央展

初台の東京オペラシティーアートギャラリーにて五木田智央展「PEEKABOO」が6月24日まで開催されている。五木田といえば白黒の鮮烈な絵画が有名だがイラストレーションから出発して今まさに現代アートの世界で世界的注目を集める作家となった。60年代や70年代のアメリカを中心とするサブカルチャーアンダーグラウンドの雑誌、写真に影響され制作されてきた作品は五木田にしか描けない独特の世界だ。今回は世界中にあるコレクションからの貸し出し作品と五木田をレプリゼントするタカ・イシイ・ギャラリーから提供された2018年度の新作が見れるまたとないチャンスである。

 

KAWSが注目

五木田の名前や作品は随分前から知っていたしその作品の放つ異様なパワーはいつも独特で一種不気味な心霊写真を見るようなドキドキ感さえ感じてきた。そんな五木田の作品が近年にわかに世界で注目を集めるようになったのは世界的アーティストとなったストリートアーティストKAWSが彼のファンだったからだという。KAWSのアトリエにあった五木田の作品集にメアリー・ブーンギャラリーのスタッフが注目したのがキッカケだったのだそうだ。この展覧会ではタカ・イシイ・ギャラリーから以外にもKAWSテイ・トウワ氏、メアリー・ブーンギャラリー、前澤友作氏などのコレクションからの貸し出し協力が見て取れた。今年一押しのパワフルで圧巻の展覧会間違いなしなので是非オペラシティーへ見に行って欲しい。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20180414174403j:plain

顔の真ん中が黒く変形した女性。写真のようなだけに不気味だ。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20180414174456j:plain

白黒のヌードは体の部分なども単純化されたり変形している。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20180414174548j:plain

アメリカの家族の集合写真も異様なまでにデフォルメされる。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20180414174622j:plain

バニーガールなどのカルチャーもよく出て来るテーマである。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20180414174652j:plain

アンダーグラウンドな雰囲気のショットも異常なパワーを放つ。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20180414174733j:plain

五木田にとってプロレスも繰り返し描いてきたテーマだ。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20180414174806j:plain

2018年制作の新作のヌードもさらに異様なムードを増していた。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20180414174902j:plain

小さいサイズのドローイングやペインティングの集積は圧巻。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20180414174938j:plain

廊下にはもの凄い数のプロレスラーのレコジャケが展示されていた。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20180414175038j:plain

延々と続くプロレスラーのレコジャケ作品は凄く面白かった。