PEEKABOO
五木田智央展
初台の東京オペラシティーアートギャラリーにて五木田智央展「PEEKABOO」が6月24日まで開催されている。五木田といえば白黒の鮮烈な絵画が有名だがイラストレーションから出発して今まさに現代アートの世界で世界的注目を集める作家となった。60年代や70年代のアメリカを中心とするサブカルチャーやアンダーグラウンドの雑誌、写真に影響され制作されてきた作品は五木田にしか描けない独特の世界だ。今回は世界中にあるコレクションからの貸し出し作品と五木田をレプリゼントするタカ・イシイ・ギャラリーから提供された2018年度の新作が見れるまたとないチャンスである。
KAWSが注目
五木田の名前や作品は随分前から知っていたしその作品の放つ異様なパワーはいつも独特で一種不気味な心霊写真を見るようなドキドキ感さえ感じてきた。そんな五木田の作品が近年にわかに世界で注目を集めるようになったのは世界的アーティストとなったストリートアーティストKAWSが彼のファンだったからだという。KAWSのアトリエにあった五木田の作品集にメアリー・ブーンギャラリーのスタッフが注目したのがキッカケだったのだそうだ。この展覧会ではタカ・イシイ・ギャラリーから以外にもKAWSやテイ・トウワ氏、メアリー・ブーンギャラリー、前澤友作氏などのコレクションからの貸し出し協力が見て取れた。今年一押しのパワフルで圧巻の展覧会間違いなしなので是非オペラシティーへ見に行って欲しい。
顔の真ん中が黒く変形した女性。写真のようなだけに不気味だ。
白黒のヌードは体の部分なども単純化されたり変形している。
アメリカの家族の集合写真も異様なまでにデフォルメされる。
バニーガールなどのカルチャーもよく出て来るテーマである。
アンダーグラウンドな雰囲気のショットも異常なパワーを放つ。
五木田にとってプロレスも繰り返し描いてきたテーマだ。
2018年制作の新作のヌードもさらに異様なムードを増していた。
小さいサイズのドローイングやペインティングの集積は圧巻。
廊下にはもの凄い数のプロレスラーのレコジャケが展示されていた。
延々と続くプロレスラーのレコジャケ作品は凄く面白かった。