無意識の姿

 

ファッションとの出会い

神宮前にあるSEZON ART GALLERYにて朝倉優佳の個展「Figure of Unconsciousness」が7月30日まで開催されている。2014年にアートアワードトウキョウ丸の内・シュウウエムラ賞を受賞して以来、ファッションデザイナー「ヨウジヤマモト」のコレクションにアートを提供して参加、今年の初めには東京オペラシティーにて山本耀司と一緒に展覧会も開催した。抽象画というアートとファッションとの出会いは作家にとって大きなインスピレーションになったという。

 

肉体という存在

僕は特に抽象画が好きで気になっていた作家なので今回作品が見れてとても良かった。

今回は人物画だというが絵を見ると全てが抽象化されて人の体という原型はとどめていない。しかし、出発点のイメージは人体であったわけで、そこから絵を描き進めながら「肉体という存在」への抽象的かつ概念的な試行錯誤が始まるのだろう。絵も結構売れていていいことだと思ったし僕も小品ながら1点の絵を買わせていただいた。

抽象画は見るものを目で見えるものから見えないものへと誘う魔術のような力を持っていると思う。今後もコレクターの端くれとして朝倉優佳の活動に注目していきたい。

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女性の肉体だというが抽象化されてすでに原型はほぼない。

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色と線と形の戦いのような激しい筆致の抽象画だ。

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小さい作品だがまだ幸運にも売れていなかったので購入した。