子供の頃を追憶する工藤麻紀子の絵画。
3月5日までTOMIO KOYAMA GALLERYにて工藤麻紀子展が開催されている。
以前、小山登美夫ギャラリーは清洲橋の巨大な倉庫ビルの中にあったがビル自体が壊されるとかで立ち退かざるをえなくなったのだった。
そこにはTaka IshiiやSHUGOARTSなど他のギャラリーもあったので皆一緒に新たな場所を探さなければならなかった。
幸いにもTaka IshiiギャラリーとTOMIO KOYAMA GALLERYは北参道の同じビルに引っ越したが倉庫だった以前とは違って普通のマンションなので天井も低いしスペース自体も小さい。
ニューヨークのギャラリーを思わせるようなあの巨大なギャラリースペースが今となっては懐かしい。
作品は出来ることなら広々としたスペースで見たいものだ。
絵画にしても彫刻にしても作品が大きくなればそれなりのスペースが必要で場所により展示出来る作品も限られて来る。
今回の工藤さんの展示でも大きなキャンバス作品がメインの壁面にドーンと展示されているが新しいギャラリースペースだとこの大きさが限界かなという大きさだ。
そんなことも思いつつ工藤さんの絵を見たがそれはいつも子供の頃を追憶するような独特のスタイルで一貫している。
草花や動物と子供、この取り合わせが彼女の鉄則的なモチーフである。
なんというか、皆が子供の頃に描かされた夏休みの思い出の絵を大人になった今でもずっと飽きずに描き続けているような作品だ。
一見、淡く切ない絵のようにも感じるけれど、近くで見ると絵画の模写力や表現力は素晴らしくていつも感動する。
東京のアートシーンは場所が散在してて見に行くのも大変だけど皆さん見に行ってサポートしましょう!