レジャーシートをひろげるムジュン
3年ぶりの個展
7月6日まで天王洲のTERRADA Art Complexの児玉画廊にて佐藤克久の展覧会「レジャーシートをひろげるムジュン」が開催されている。2016年以来およそ3年ぶりの個展となるそうだが彼の作品は児玉画廊のグループ展などでたまに見かけていた。「絵画とは何か」を問い続けているという作家は絵画を描くということの目的や動機、そしてそれに情熱を燃やす画家とは何かまで問い詰めるように多彩な表現を試みる。一見するといい加減に描いているのかと思うような絵でもよく見ると非常に丹念に描かれていたり沢山の塗り込みを行なっていたり描くという行為に徹底的に固執するような痕跡が見て取れるのだ。今後も自分への問いかけのような自問自答の制作行為は続くのだろうしそうやって生まれる新たな作品を見るのも楽しみな作家だ。
一見するとふざけた絵なのかと思うがよく見ると凝っている。
薄く見えるバイバイの文字などもどうやって描いたかわからない。
時にはこうした立体作品のような絵画作品も手がける。
連続する作品も色などが計算されているように思う。
濃く塗っている部分とそうでない部分、境界線など複雑な絵だ。
水彩のような中央部分の色に厚塗りの絵の具というバランス感がいい。