NY ARTリポートVol.13
ロバート・メープルソープ展
グッゲンハイム美術館でロバート・メープルソープ展「IMPLICIT TENSIONS
MAPPLETHORPE NOW」が開催されていたので見に行ってみた。1980~90年代のニューヨークにおいて最も話題になった写真家であり彼のあからさまな生き様もまた伝説的と言えるのではないだろうか。写真はとにかく美しいプリントが素晴らしく花などの静物も鋭く写し撮ったと思えば自分自身も含めて多くの人物も被写体にした。自身がゲイであることも公にして写真でもハードなゲイの世界を包み隠さずに写し撮り続けた。エイズで亡くなるまで写真家として常に緊迫感のある真実の美を追求した写真家であったと思う。今改めて彼の写真を見てもそのプリントが美しく写真としての美しさが際立つがそこに納められたイメージのインパクトはやはりずば抜けていると感じた。
非常に危ないニュアンスのセルフポートレートである。
アメリカ国旗をここまでドラマチックに捉えた写真はない。
リサ・ライオンの強靭な美しい肉体美が見事に捉えられている。
友人でもあったパティー・スミスのヌード。構図がいい。
若きアーノルド・シュワルツネッガーのボディービルダー姿。
当時話題の写真家の一人だったシンディー・シャーマン。
無表情なアンディー・ウォーホルのポートレイト。
エイズに蝕まれ死期が近い自身のセルフポートレイト。
花をここまで美しく撮れるということにショックを受ける1枚。
グッゲンハイムの会場風景。静寂の中に緊張感ある写真が並ぶ。