桑久保徹 [2001-2014]
架空の画家を作り上げる
渋谷ヒカリエにある8/ART GALLERY/TOMIO KOYAMA GALLERYにて9月13日から10月8日まで桑久保徹の展覧会[2001-2014]が開催されている。桑久保徹は「絵を描く」という方法で現代美術に向かい合う方法として自らの中に架空の画家を作り上げるという変わった手法で表現を試みる作家だ。例えばゴッホのような厚塗りのタッチで描いたり過去のマスターと呼ばれる様々な画家たちのテクニックを再現して作品を制作するなど古典絵画へオマージュのような方法で現代的な主題を描くなど独特の世界を築いている。今回の展覧会では今では国内外で高い評価を受ける作家の過去から近年までの作品を展示しているので桑久保徹という作家について興味がある人にとっては特に面白い展覧会と言えるだろう。
厚塗りの絵の具はゴッホを彷彿とさせるが主題は現代的だ。
とにかく圧倒的な量の絵の具の厚塗りのマチェールが凄い!
地平線のある風景にたくさんの人や物が並ぶ景色はよく出てくる。
鉛筆のドローイングも展示されていたが絵の下書きだろうか?
ちょっとゴシックな感じのする絵だが穴からは花を握る人の手。
色の使い方や構図の面白さなど絵画の魅力に満ち溢れた作品。