知覚された色彩

色彩の力

6月9日より7月7日まで天王洲アイルにある児玉画廊にて鈴木大介の展覧会「Perceiving 」が開催されている。「Perceiving 」とは「知覚する」という意味だがなるほど作家によって知覚された色彩の力を大いに感じる抽象画だ。抽象画というのは個人的にとても好きな絵画なのだが抽象的に描かれた絵にはごまかしも効かないし瞬時にセンスがあるかないかがわかるものだと思っている。どんなに頑張ろうがそういう問題ではなく才能が本物か否かは絵から自然に滲み出てくるというか見れば分かってしまうものだと思う。そういう意味でもこの作家は才能に恵まれているしそういう人が抽象画という表現に真摯に向き合った果てに結果として見出した鮮烈な色彩や大胆な画面構成、流れる線などは気持ち良いほど力強く見るものに迫ってくる。まだ若い作家だと聞いたが今後がとても楽しみだと感じた。

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絵の具の垂れと横に走る線の面白さが印象的だ。

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抽象的な表現では下手なごまかしなどは一切効かない。

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これも絵の具の垂れを使った表現だが色彩に才能がある。

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美大の卒業制作だったというが抽象画の素晴らしい大作である。

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ただひたすら真摯に画面に向き合って抽象表現に挑む。

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絵の具を塗ってはわざと流れ落として絶妙な動きを捉える。