陶芸と現代美術

村上X日比野

村上隆さんのギャラリー「カイカイキキ」で8月30日まで開催中の展覧会「陶芸↔︎現代美術の関係性ってどうなってんだろう?」で村上隆日比野克彦トークイベントが開催されたので観にいって来た。この展覧会は村上さんがバブル以降の生活工芸系の陶芸の収集をする中で現代陶芸を取り巻く環境に関して現代美術との絡みがあったのではとふと思ったことがきっかけで企画されたのだという。

 

もの派以降

近年再注目されている1970年代の「もの派」から2000年に村上さん自身が発明した「Superflat」の間の80年代90年代の日本にはどんな美術芸術運動があったのか。バブル経済に入った日本が西武セゾン系の文化事業など経済力に物言わせてバンバン走らせた数多くのムーブメント、そのバブル経済日本の中心で活躍したアーティストである日比野克彦氏を招いてこのテーマの核心を話すというのがトークの趣向だった。日比野さんとは80年代から友達でニューヨークでも色々と遊んだりしたし、日本を捨てて北米に進出した村上さんもその当時から知っているので僕個人としては懐かしくもありとても面白いトークだった。しかし、自分自身のデビューに知恵を絞って「Superflat」という発明を掲げた村上さんならではの時代の検証欲というか、分析欲のような熱意には恐れ入るばかりである。

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1980年代の日比野克彦氏のダンボールを素材に使ったアート。

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ギャラリーには陶芸品や80年第90年代のアートが展示された。

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陶芸品の数々と中原浩大の「髪」と題されたペインティング。

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こちらはやはり中原浩大の90年代の作品「アニス」

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沢山の人で埋め尽くされたトーク会場。左に日比野克彦氏、右に村上隆氏。