飛べ、こぶた

爆発するパワー

8月26日まで六本木のアートコンプレックスのShugoArtsにて近藤亜樹の展覧会「飛べ、こぶた」が開催中だ。激しい勢いを感じる絵画作品は力強く内なるエネルギーの爆発のようなパワーを感じる。聞けば30歳とまだ若い作家は内面に蓄積した様々な記憶や想い、感情などが限界に達した時に大量の作品を一気に描きまくるのだという。

 

絵画力

一見めちゃくちゃのようでいて絵が決して崩れることなく安定した力を放つというのはそう簡単なことではない。絵の基礎というか、絵画力がないとなかなか想いのままに自由にしかし崩れることなく絵画として成立する絵を描くことはできないと思う。感情の全てをそのまま画面に吐き出すような描き方は無邪気な子供の絵によくみられるが画家としてそれを行うには技術よりも才能が必要だと感じる。そういう意味でこの若手作家の作品は凄いと思うし更に今後の制作活動も楽しみだ。

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捻じ曲がったような姿だが不思議なバランスで絵画として成り立つ。

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人物や犬など独特の表現力で力強く、そして面白く描かれる。

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スプレーを使ったりアクリルを厚塗りしたりといった質感もすごい。

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画面からイメージがはみ出す躍動感とスピード感の迫力。

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土台に新聞紙も見える絵の色使いも独特だが筆の勢いも凄い。