写真を超えた絵画
フォトリアリズム
2月4日まで代官山のヒルサイドフォーラムにてイスラエル生まれの作家イガル・オゼリの展覧会「Erasing Photograpy」が開催されている。日本初となるこの展覧会はオゼリのコレクターであるデジタルガレージの強い要望によって実現した。ニューヨークを拠点に活動するオゼリはフォトリアリズムという超絶技巧の絵画で知られ、ホイットニーを始めとする多くの美術館にコレクションされている。
信じがたい模写力
今までにも写真のような絵画を見て来たがオゼリの絵画は写真すら超えてフォトリアリスティックな具象画を全く新しいレベルにまで引き上げる驚異的な絵だと思う。ミックジャガーの娘リジーやファションモデルのズザナ、今回初の試みという日本人の坂井香などがモデルをしているが全ての作品は絵とは思えぬリアルさで描かれているが特にその中の幾つかには近くで見ると写真以上のリアリティーを感じる。人間の技術の限界というものに終わりはないのか、そんな可能性を感じる凄い展覧会だ。
モデルと共に壇上で挨拶をする来日中のオゼリ氏。
この絵など近くで見ても絵には見えない驚異的なリアリティーだ。
水面や枯れ葉など回りの細部も丹念に描かれている。
初の日本人モデル坂井香の絵も数点展示されている。