枯れない花
ストレートな油彩画
天王洲アイルの寺田アートコンプレックスにあるYuka Tsuruno Galleryにて炭田紗綾季の絵画展「枯れない花」が開催中だ。絵の表面が塗り重なられた絵の具と油のツヤで輝くようなストレートな油彩画である。約2何ぶりの展覧会だそうだが今回はじめて見させていただいた作家だがしっかりした手法と画面の構図の面白さなど絵には力があると感じた。
平和ボケ
炭田紗綾季さんはこれまで日本の文化やファッション広告、記念写真、観光地のポスター、神話など様々なモチーフを画面上で再構築して絵画に仕上げ異質なイメージを作り上げてきたそうである。作家が「文化のオリジナル」という考え方を問いかけるとともに80年代に育った作家自身も様々な文化の混じり合った日本の文化で育った。今回は災害などの平穏な日常が脅かされるような災いが起こるはずがないと誰もが思っている「平和ボケ」の中で生まれる現実との距離感を作品化したのだという。
メキシコ風なドクロの鉢にサボテン。そして「ピース」
見事な雪山をバックにトロピカルバードのミスマッチが面白い。
一見平和そうでいて不穏な何かが迫っているような雰囲気だ。
大気圏にもトロピカルバード?のようなカラフルな物体。
油絵の具の使い方、描きかたは実に正統派である。