超絶技巧な奇作
トリック画のよう
10月13日から11月15日までMAHO KUBOTA GALLERYにて開催中の小川信治による展覧会「干渉法 鏡像とロンドによる」を見てきた。作品はポストカードのようなヨーロッパの古い風景などだが何か違和感があるというか不思議な感覚にさせられる。そして写真のようなその絵をよく見てみると実は写真のような風景は全て鉛筆で丹念に描かれているという超絶技巧なテクニックなのにも驚かされる。
非現実的な違和感
風景から受ける違和感は超リアルな風景なのに同じ建物が線対称に存在していたり同じタワーが2本建っていたりなど元の風景にトリック画のような仕掛けが施されているからだ。それにしても凄い写術力なのでついつい絵に近づいて見入ってしまうが引いて見た時にありそうでないその非現実的な風景にたとえようのない違和感を感じるはずだ。
鏡に映るように線対称に建つ不思議な建造物だが、背景は普通だ。
こちらも良く見ると同じ道路が線対称に描かれている。
二つ同じように建物だけが建っている違和感が面白い。
少女の後ろの風景にも同じ建物がリピートしている。