柳本さんが残してくれたもの
アーキヴィストの真髄
4月29日から6月4日まで八雲にあるsix factoryにて柳本浩市展”アーキヴィストー柳本浩市さんが残してくれたもの”が開催されている。柳本さんは様々なモノを集めた方でその数と種類は膨大で唖然とするほどだったがアーキヴィストの真髄を見せていただいた。僕は約10年前にRMKという化粧品ブランドがブラニフエアーとコラボした時に版権を管理していた柳本さんにお世話になった。誠に残念なことに柳本さんは昨年47歳という若さで突然この世を去ってしまったが彼の残したモノは友人達が結成した柳本浩市展実行委員会によって一般に展示される運びとなったのだ。
モノを通して情報を得る
会場の倉庫内に何がどのくらいあるのかその種類や数を上げるのは不可能に近いほどもの凄い量のモノが並んでいる。そしてそれらはきちんと整理されファイルに入ったりカテゴリー別に並べられたりして管理されているのだ。柳本さんはよくコレクターと呼ばれるがモノに執着は余りないのだそうだ。モノの背後にある情報やモノが産まれた時代などにもっぱら興味があってそれを得る為にまずモノを集めるのだという。柳本さんがコレクターではなくあくまでアーキヴィスト(記録管理人)なのはそれが理由なのだ。きっともしも柳本さんがコレクターだったらカテゴリーを絞るとか価値のある物だけを集めるなど違ったことになっていたことだろう。それにしても1日では時間的にも脳みそのキャパ的にも見きれないので会期中に何度も通う人も出て来そうな凄い展覧会となっています。
良品計画の協力で展示の為に無印の棚などが用意された。
僕が約10年前に柳本さんと仕事したRMKとブラニフエアーのコラボキット。
世界各国の歯磨き粉、デザインや色合いがとても良い感じ。
壁も一面にモノがぎっしり、ファイルも沢山ある。
入り口正面にはドーンっと並ぶ様々な洗剤などの容器達。
リーバイスのビンテージも沢山集めていた柳本さんらしいモノもある。
こちらは様々なチューインガムの包み紙、普通は捨てるものも集める。
レアなポスターやアートの数々からはデザインに時代を感じられる。
郵便物などの箱が山のように高くまで積まれたコーナー。
永遠のように続く、並ぶモノの数には凄まじいものがある。
天井の高い倉庫の会場には沢山の人が展示を見に集まっていた。
きちんと並べられ記録され管理される膨大な数のモノ達。