弁当箱にカラフルウンチ!?会田誠の新作。

8月20日までMizuma Art Galleryにて会田誠の新作展が開催されている。

いつも何かと話題を提供する天才、会田誠だが、今回は抽象作品だという。

「ランチボックス・ペインティング」シリーズと題された作品はコンビニやスーパーなどで売っている弁当の箱にカラフルな発砲ウレタンで作られたウンチのような造形物が乗っかった奇妙な作品だ。こんな作品を大真面目に作って発表する人は会田誠しかいないだろうと思わず唸ってしまう。作家のステートメントシートが会場にあったので読むとこれがまた面白かった。遡ると2001年の横浜トリエンナーレ、搬入作業で出された弁当を食べ終わって空き箱を見た時に限定された四角い枠や仕切りと配置などに絵画のアナロジー感じたのだという。発砲ウレタンという材料をふんだんに垂れ流し状態で使うのには「MOTTAINAI精神」へのアンチテーゼがあること。また、絵の具に使ったターナーのアクリル・ガッシュは下の色を完全に隠蔽する「塗り絵」に適している点と日本の伝統色やパステル色、メタリックなど「趣味的」「邪道」な色が揃っているからなのだとのこと。それぞれの着想が面白過ぎて思わず笑ってしまったがもちろん本人はいたって真面目に考えてのことなのだろう。俗にいうタブーを打ち破るアートを作り続けて来た会田誠だが、今回もかなり衝撃的な作品を作ってしまった。

ここまで来るとゴミもアートも区別はない訳だが実際にマルセル・デュシャンが便器を作品として発表した時点でアートの行き先は最終的にはこうなって来るということだったのだろうか。それにしてもどう見ても弁当箱に色々なカラフルウンチが盛られている作品はアートのどの文脈によって語られるのか?これこそアートの一線を超えるギリギリのマージナル・アート(限界芸術)というものなのかもしれない。

いや~それにしても会田誠にはタブーなし!やってくれるなあ!

MIZUMA ART GALLERY

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