日々変容するカッティングの連続!

MAHO KUBOTA GALLERYにて阿部典子の展覧会が7月30日まで開催されている。

日々変容するカッティングの連続と題された展覧会は驚くべき立体作品で構成される。

立体作品といっても平面でもあるしこれを一言で彫刻と呼んで良いのか分からない。

今回の展示作品は白い紙の束や本のページをカッティングして作られている。

しかし、それらは幾重にも重ねられた気の遠くなるような枚数の白い紙をなだらかに局面が浮き上がってくるように緻密にカッティングしているのだ。

最初見た時にどうやってこれらの作品が作られているのかとても不思議だった。

何か特別な道具で紙の束をくり抜いたのかと思った。

しかし、その制作方法を聞いてみて驚き、作家の根気と執念に感嘆するばかりだった。紙のレイヤーが織りなす新たな形、立体として息吹をあげた平面の紙の集合体。

紙の束をくり抜くなどという安易な方法ではなく一枚一枚の紙を根気よくカッティングして浮かび上がらせた新たな姿。ここまでの作品を制作し続けると制作過程で精神的に何らかの境地に達するのじゃないかと思う。

2004年よりNYを拠点に制作に取り組む阿部典子さんの作品はMOMAやホイットニーといった著名な美術館もコレクションしているそうだ。

作品を見ればそれも納得の作品は紙から浮かび上がった異次元の彫刻といっても良いのではないか。

www.mahokubota.com

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